低温調理器について

 

前回の記事で触れた低温調理器についてちょっとまとめ。

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低温調理とは

低温調理はフランス料理で使われてきた手法です。焼く・蒸す・茹でる、といった方法で調理するのではなく、下味をつけた肉や魚などの食材を真空パックに入れ、60〜70度程度のお湯の中で調理します。

それにより肉や魚の旨味を逃さず、柔らかくふっくらとした状態が保てるのです。

本当に信じられないくらい、笑いが止まらなくなるくらい美味しいお肉やお魚を家で楽しめます。

鶏胸肉なども信じられないくらい美味しいです。外のサラダチキンが食べられなくなります。

なんでこんなに美味しくなるかというと、低温調理は熱で構造が変化する「タンパク質」をうまく扱えるからです。

タンパク質には

  • 62度 タンパク質凝固開始
  • 68度 タンパク質分水作用・収縮開始温度 

のような性質があり、お肉だと65度程度で肉汁の流出が起こりはじめ、68度を超えるとタンパク質の収縮がはじまるため、水分が蒸発し硬くなりぱさつきがではじめます。

通常、フライパンだと180度程度で調理することになるので、これらの温度をゆうに超えています。鉄板焼きの焼き手さんのようにプロならまだしも、それらをコントロールして美味しいお肉を焼くのは素人にはやはり至難の技だということですね。。

低温調理器を使うと、例えば牛肉なら、60度、45分でタイマーをセットし、塩胡椒したお肉をジップロックに入れて鍋に沈めておくだけでよいのです。

もうひとつのポイントは、低温調理は食材を密封して空気に触れさせない状態で低温のお湯(水流があります)に沈めるため熱が均一に入っていきます。

「焼く」などの普通の調理法だと、外から熱を入れていくので表面は焦げているけど中が生、などということがよくありますが、低温調理の場合は、温度勾配があまりないため”端から端まで完璧なミディアムレア”などが可能です。

科学だなぁと思います。。

お肉以外にも野菜にも使えて、

さつまいもなら、80℃あたりでアミノ酸を麦芽糖にした後に、93〜94度くらいで短時間熱を入れることで甘みを出す(92度でセルロースの破壊がはじまる)など食材の持つポテンシャルを試せます。

素材の性質をうまく利用することで食感や味を変化させる低温調理は、本当に楽しいです。

低温調理のメリットとデメリットをまとめると次のような感じです。

低温調理のメリット

  • 火を使用する必要がない(子供でも調理可能)
  • 水と食材が直接触れないので、水に溶けだす栄養素も摂取できる
  • 水っぽくなったり旨味が逃げない(素材の濃厚な味があるので味付けしなくても美味しい→健康的)
  • 安定した品質で仕上がる(温度と時間をセットするだけだから。そのため病院や老人ホームなどでも取り入れられている)
  • ほったらかしでOK(サーモスのシャトルシェフなど保温機能を使って調理するのと一緒)
  • 老化物質「AGEs」を増やさない

AGEsは、食材に含まれていたり、調理法で輩出されるものなので、普段どんなに健康的な食事をしていたとしても体には蓄積されていってしまいます。

特に、AGEsは「焼く」などの高温で調理すると一気に増える性質があるので、低温調理は有効的と言われています。

低温調理は味は美味しい、栄養が取れる、アンチエイジングにも良いということですね・・・

逆に、低温調理のデメリットですが、食中毒のリスクがあること。(レバーとか特に。)

ただこれも、食中毒菌の適温帯は20~50度、ほとんどの食中毒菌は75度で1分以上加熱すれば大丈夫なので、温度や時間設定を誤らなければクリアできます。

あとはシャトルシェフ等、保温機能で調理する器具同様、手順を間違えると殺菌が不十分で、腐敗が起こりやすくなるのでそれに気をつけるくらいです。

レバーも低温調理するとまるでフォアグラのように濃厚になって本当に美味しいんですよね・・・。

本当に食は科学なのだなぁと思うこの頃です。食は愛だと思っていましたが、科学でもばっちり美味しくなります。

わたしが使っている低温調理器はこちらです。

葉山社中 BNQ-01B 低温調理器 「BONIQ(ボニーク)」 マットブラック