デニス・マツーエフ

マツーエフという天才

ここ数ヶ月はまっているデニス・マツーエフというピアニストの話。ロシアのピアニストで、彼の弾くラフマニノフの協奏曲を聞いて、すっかりファンになってしまった。

私はピアノを幼少のころから習っていて、中学生の頃は、テレビ朝日の「日曜洋画劇場」の最後にかかる、ラフマニノフの協奏曲が弾きたくて弾きたくてしかたがなかった。

ピアノの先生に「あの曲が弾きたい」といつも言っていて、「あれはオーケストラでしょ。」といつもなだめられていました。(代わりにラフマニノフの前奏曲をもらった)

ほんとこのマツーエフのピアノを聴いて、泣いてしまうほど感動した。ピアノが喜んでいるというか、私はどちらかというと、ピアノをさせたかった母の虚栄心を満たすためにピアノを習ってきた感があり(&中3の発表会でショパンの革命を弾くため←わたしの通っていたピアノ教室の発表会での花形だった)

それでマツーエフのパワフルで自由で、とにかく私にはピアノが喜んでいるように聞こえて、本当に本当に感動して、しばらくループで聴いていました。

すっかりマツーエフに魅せられてしまい、彼の動画を徘徊。そして日本でリサイタルがないかなぁと調べたけれど、今のところ予定はない模様。来日したら逃さず聴きにいきたい。

マツーエフのプロフィール

1975年ロシア(イルクーツク)の音楽一家に生まれ、4歳でピアノをはじめて9歳のときハイドンのピアノ協奏曲でデビュー。1998年チャイコフスキー国際コンクールで優勝 

マツーエフは体も大きい(身長192cm)けれど、指もパワフルみたい。通常、プロのピアニストですら1曲弾くと、指がキツキツになってしまう大曲をマツーエフは日に何曲もリサイタルで弾くらしい。

そして個人的に驚いたのが彼がジャズも自在に弾けること。

クラシックの人は指のリズム感がやっぱりないのか、ジャズを弾いているのを聴いて、いいと感じることって今まで正直あまりなかった。マツーエフはクラシックのピアニストであることを忘れてしまうくらい自由奔放。すごいなぁ。。。

本当に魅せられてしまう。

久しぶりに、「リアルに絶対聴きにいこう!」って心から思った。

みんなも苦笑い 自由で楽しいマツーエフのソロ

マツーエフのソロも素晴らしい。そして何より楽しい。

ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」のアリア “俺は町の何でも屋” のアレンジ

普通、こういうシチュエーションなら周囲のオーケストラのメンバーは黙ってじっと聴いているだけなのに、思わず笑みが溢れたり、ちょっとやり過ぎな感じに苦笑い。

本当に楽しい。お風呂上がりのサイダーとか、塩野七生の本を読んでいる時のようにスカッとするピアノ。

マツーエフは素敵なエンターテイナー

こうやって観客をくすっと笑わせるような選曲も素敵だなと思う。

曲の冒頭と彼のキャラがマッチしすぎてて、すごい迫力。

でも、ラストは感動。

ピアノの打楽器的要素・・・前に、GTRのニスモが市街地で渋滞に巻き込まれてて、なんだかパフォーマンスが発揮できなくてかわいそうって思ったことがあるのだけど、

マツーエフのピアノは、ピアノが持っているあらゆる要素を最大限活かしている気がして、やっぱり私にはピアノが喜んでいるように聞こえる。

楽しいな、、生でみたいな♡

マツーエフとドナルド・トランプ

これはとても楽しい実験。

これを見て、ああそうかぁ。演説は音楽なんだと思った。ドナルド・トランプって話し方がセクシーなのね、とも思った。今度のG20でトランプの発言が聞けたなら、こんな風に聴いてみよう。

ロシアのコメディって面白いのね・・・

ジャズマン・マツーエフ

マツーエフのジャズは、クラシックのピアニストであることを忘れてしまう。素晴らしい才能。。まさにヴィルトゥオーゾ!

※ヴィルトゥオーゾとは、卓越した演奏技術を持つ超一流の音楽を褒め称える言葉。ただ、良い悪いどちらの意味でも使われる。単なる技巧が優れているだけ、という悪い意味でも使うし、真のヴィルトゥオーゾ!と言えば、演奏技術に加えて表現力や神秘性、そういったものを兼ね備えた、それこそ心からの称賛と尊敬の意味で使われます。

マツーエフは、ショパンやシューマンなどロマン派の曲も得意なのだそう。

ロシアの作曲家の作品がしっくりくる感じがしてしまうのだが、このジャズのアレンジを聴いていると、ものすごい繊細な感じがする。ジャズというジャンルでくくるのが少しもったいない。「マツーエフのピアノ」

ラフマニノフじゃなかった話

ちなみに、日曜洋画劇場のエンディングでかかっていた曲はラフマニノフの協奏曲じゃないという事実を最近知って衝撃を受けた。(中学生の頃からずっとラフマニノフだと信じ込んでいたから)

この曲は、

“Kiss me Kate” というミュージカルの”So in love “という曲なのだとか。

↓ こちらはピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18 (マツーエフ)

なにかずるい、そっくりだ。。

「この人が実のあなたのお父さんよ」って今更言われて、どうにもこうにもできないような感じであまり受け入れられない

以下のブログによると、ある有名なピアニストの方も「あれはラフマニノフよ!」と言っていたらしい。。(たぶんカレーのコマーシャルに出ていた方)

ラフマニノフに間違われる曲・・・日曜洋画劇場

でもやっぱりマツーエフのラフマニノフはすごく好き。

そしてマツーエフの弾くロシアの曲って、他のピアニストが弾くよりも少しだけ柔らかい気がする。ロシアの曲の独特の暗さや土っぽさは感じるのだけど、少しだけ柔らかい。(素敵!)

マツーエフは世界的に有名なのにも関わらず、国内でのコンサートが多いようだ。2年ほど前に来日した際、彼のことを知らなかったことが悔やまれます。本当に生で聴いてみたい。

<おしまい>

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